やらない宣言

 

短命な建材を使った家は建てません

 

家づくりは、建てた瞬間よりも「住み始めてから」の時間のほうがずっと長いもの。

だから私たちは、見た目や初期コストだけで材料を選びません。

たとえば窯業系サイディングやカラーベストは初期費用を抑えやすい一方で、

10〜15年ごとに塗り替えや補修が必要になり、 張り替え時には廃材処分の負担も大きくなります。

住み始めてからのトータルコストで見ると、決して安いとは言えません。

私たちは、塗り壁や板張り、ガルバリウム鋼板など、 適切に手入れすれば長く持ち、

時間とともに暮らしになじんでいく素材を基本にしています。

無理なくメンテナンスを続けながら、永く住み継げること。

それが、素材選びで最も大切にしている基準です。

 

新建材を多用した家づくりはいたしません

 

 

ビニールクロス、合板フローリング、既製品の建具

新建材は施工が早く、均一に仕上がりやすい素材です。

ただ、毎日素足で歩き、毎日手で触れる場所にこそ、

素材の違いは静かに、しかし確実に暮らしに影響します。

私たちは、無垢の木、塗り壁、手仕事の建具など、

触れたときの心地よさがあり、時間とともに表情が深まっていく素材を基本にしています。

効率より、日々の体感。 住まいは「毎日触れる場所」だからこそ、その選択を大切にしています。

 

プランは安易に作成いたしません

 

 

出来合いの間取りを敷地に当てはめて「たたき台」を急いでつくる、ということはしません。

「とりあえず」形にしたプランは、直すほどに本質がぼやけ、 暮らしに合わない無理が残りやすいからです。

私たちはまず、敷地を読むことから始めます。 光の入り方、風の通り道、隣家との距離、道路からの視線。

そのうえで丁寧にヒアリングを重ね、 暮らしの優先順位と敷地の条件が噛み合うところを探しながら、

時間をかけてプランを組み立てていきます。

 

庭のない家は設計いたしません

 

住まいは、建物だけで完結するものではありません。

室内の心地よさは、間取りだけでなく、窓の向こうに何が見えるかで大きく変わります。

食卓から眺める窓の先に、緑がある。 木々が外からの視線をやわらげ、季節ごとに表情を変えてくれる。

それだけで、日々の暮らしは静かに豊かになります。

庭は、住む人のためだけのものでもありません。

家の前を通る人がふとほっとできる緑は、街の風景にもなります。

大きな庭でなくても構いません。ちょっとした植え込みでも十分です。

だからこそ私たちは、建物の計画と同時に、 植栽と外構を最初から一体で設計しています。

 

短工期の家はたてません

 

 

私たちは、短工期を前提とした家づくりは行いません。

設計に3〜4ヶ月、施工に5〜6ヶ月。 一棟あたり8ヶ月以上の時間をいただいています。

設計には、敷地を読み、対話を重ね、 プランを何度も検討するための時間が要ります。

施工も同じです。工程を詰め込みすぎれば、 下地の精度、断熱材の充填、

気密処理といった 見えなくなる部分の丁寧さが削られていきます。

職人が無理なく、一つひとつの工程に集中できる環境を整えること。

それが、完成後に長く信頼できる住まいにつながると考えています。