・短命な建材を使った家は建てません

家づくりは、建てた瞬間よりも「住み始めてから」の時間のほうがずっと長いもの。だから私たちは、見た目や初期コストだけで材料を決めず、将来の負担まで含めて丁寧に選ぶことを大切にしています。たとえば窯業サイディングカラーベストは、一見メンテナンスフリーに見えることもありますが、年月とともに補修や更新が必要になり、内容によっては施工手間が増えて、結果的に後からコストが掛かることがあります。さらに、張り替え時には廃棄処分にも困るケースがあり、「もっと長く持つ選択肢はなかったのかな」と感じる場面も少なくありません。私たちが目指すのは、無理なく手入れを続けながら、長く使い続けられる住まい。時間が経つほどに経年変化が美しいと感じられ、暮らしに馴染んでいく素材を、基本にしています。

 

新建材を多用した家づくりはいたしません

私たちは、施工手間コストを最優先にして材料を選ぶことで、暮らしの質が置き去りになってしまうことを避けたいと考えています。新建材は、施工が早く均一に仕上がりやすい一方で、触れたときの心地よさや、時間とともに育っていく味わいは得にくい場合があります。私たちは、住まいが「毎日触れる場所」だからこそ、手触りが良く、手入れや補修をしながら手間をかけて長く使い続けられる素材を大切にしています。

 

プランは安易に作成いたしません

大手ハウスメーカーのように敷地に出来合いのプランを当て込んだ、「たたき台」を急いでつくることはしません。「とりあえず」形にしたプランは、後から直すほどに本質がぼやけ、暮らしに合わない無理が残りやすいからです。まず行うのは、敷地の読み込みと丁寧なヒアリング。その上で、時間をかけてじっくりプランニングします。納得感のある住まいを、一緒に積み重ねていきます。

 

庭のない家は設計いたしません

私たちは、住まいは建物だけで完結するものではないと考えています。建物は勿論、庭(植栽)が大事。室内の心地よさは、間取りだけでなく、室内からの眺めによって大きく変わります。植えられた木々は外部からの視線を遮り、窓からの景色を作り出します。たとえば、毎日の食事の時に眺める窓から、豊かな緑のある庭が眺められる。それだけで、暮らしは静かに整い、暮らしの潤いになります。また庭は、住む人のためだけのものではありません。家の前を通る人がホッとできる緑は、街に潤いを生みます。大きな庭でなくても構いません。ちょっとした植え込みでも良いのですだからこそ私たちは、建てる前から、植栽と外構まで最初からしっかりと計画された住まいをつくりたい。そんな家を、私たちは建てたいと願っています

 

短工期の家はたてません

私たちは、短工期を前提とした家づくりは行いません。ハウスメーカーやローコストビルダーと違い、設計に掛ける時間を含め8ヶ月以上の日数を頂いています。 それは、品質と納得感を守るために必要な時間だと考えているからです。住まいは、一棟一棟きちんと向き合ってはじめて、その敷地、そのご家族に合った形になります。施工も同じで、段取りを詰め込み過ぎると丁寧さが削られてしまいます。私たちは、施工も職人さんたちがていねいに仕事ができる環境を整え、見えない部分まで誠実に積み重ねます。もし、あまりに短工期のご要望がある場合は、ぜひ一度ご相談ください。良い家をきちんと形にするために、私たちとしては時間をいただければと思っています。