インテリアは「センス」ではなく「順番」で決まる

公開日:2026/02/24(火) 更新日:2026/02/24(火) 家づくりのこと

家づくりで後悔しないための考え方

              

 

はじめまして。インテリアコーディネーターの石原紗知江です。 

家づくりが順調に進んでいくと、仕上がりの素材や色合いなど

インテリア要素がたくさん出てきます。

そこで、よくお客様から

「センスに自信がなくて」と言われます。

 

私はこの住宅・インテリア業界に人生の半分くらい在籍していますが、

インテリアセンスは生まれつきのものではないと思っています。

 

大切なのは、何をどの順番で、きちんと優先順位を持って考えるか。

 

インテリアコーディネーターとして、

そして、毎日家事をする一人の主婦として、

お客様の好みや生活スタイルをお聞きしながら、

快適で心地よく、暮らしやすい家づくりをしています。

 

インテリアは「センス」ではなく「順番」で考えるもの

 

 

SNSなどで見かける、たくさんの「インテリアが素敵な家」
センスのいい人が、感覚だけで選んでいるイメージがありませんか?

けれど、実際の家づくりでは、
センスの有無よりも考える順番のほうが、ずっと大切だと感じています。

たとえば、空間よりも色やデザインだけで決めてしまうと、
「思っていたより使いにくい」「なんだか落ち着かない」
暮らし始めてから、ちょっとした違和感を感じることがあります。

インテリアは、ひとつひとつを見れば素敵なものでも、
順番を間違えると、暮らしの中でちぐはぐした感じを生み出します。

インテリアコーディネーターとして、たくさんのご家族と家づくりをしてきました。
「センスがなくて不安です」とおっしゃる方ほど、実はとても丁寧に暮らしを考えている。

そんな印象をうけます。

だから、家づくりの中でインテリアをどの位置付けで考えるのかが大切になります。

 

何から考え、何をあとに回すのか。ポイントは「順番」です。
その道筋を知ることが、インテリアで迷わない一番の近道だと思っています。

 

最初に考えるべきは「どんな暮らしをしたいか」

 

 

インテリアを決める時、何を考えながら選びますか?
「この色が好き」「こんな雰囲気にしたい」と、見た目重視で考えたくなりませんか?

 

ここで大切なのは、家は毎日を過ごす場所ということ。
写真のような切り取られた一瞬の印象よりも、

あなたの暮らしにどう溶け込むかを頭の片隅に描けるかが重要です。

朝、起きて身支度を整える。

朝食の準備をして、家族揃って朝食をとる。

慌ただしい時間の中で家事をして、仕事へ向かう。

帰宅後にちょっと自分だけの時間を愉しむ。
夕方も忙しいことでしょう。
一息つける夜は、どこでどんな時間を過ごしているのか。

静かな夜を迎えて、どんな眠りにつくのか。

 

私も主婦として家事をしていると、
「この時間帯はいつも慌ただしいな」

「何だかいつも同じことにイライラする」
「ここがもう少しラクだったら助かるのに」
と感じる瞬間がいくつもあります。

 

実は、その小さな気づきこそが、インテリアを考えるうえで大切なヒントになります。

たとえば、見た目は素敵でも、暮らし方に合っていなければ使いづらく感じますし、
逆に、生活の流れに合っていれば、シンプルな空間でも心地よく感じられるものです。

だからこそ、インテリアを考える最初の一歩は、

 

「どんな暮らしをしたいか」を言葉にすること。

 

ここがはっきりすると、この先がとてもスムーズになります。

「好きなもの」「不便に感じていること」など、

写真でも、雑誌の切り抜きでも、キーワードだって大丈夫です。

家づくりの打ち合わせの中で、たくさんお聞きしています。

 

 

次に整えるのは、間取り・動線・収納

 

 

「どんな暮らしをしたいか」が見えてきたら、

次に大切になってくるのは、プランになります。

 

プランはたくさんの話の中から情報をいただき、整理し、プラン図を描いていきます。

こちらは私たちにお任せください。

 

間取り・動線・収納を考えていきます。

ここで、私たちは何度も立ち止まりながら、

会話の中からすくいあげた、日常の輪郭を形にしていきます。

 


家事をするたびに何度も行き来する場所について、

毎日必ず使うものはどこに収納するのか、

ご家族それぞれの動きを図面の中で繰り返し行います。

 

これが暮らしからかけ離れたものになっていると、
小さなストレスが積み重なっていきます。

 

私も主婦として、家で過ごしています。

自宅で仕事もしているので、ずっと家から出ずに過ごすなんて日もあります。
だからこそ、「この動き、大事だな」と感じる場面があります。
ほんの数歩、ワンステップの違いかもしれません。
それが一回、一日、そして一年と積み重なると、
暮らしの快適さに大きな差が生まれてくるのです。

 

収納についても同じです。
たくさんあればいい。というわけではなく、
使う場所の近くに、必要な分だけあることが大切なのです。

あと、収納量ばかりを気にする方もいますが、

使いにくい収納は、かえって使わなくなることが多いのです。

私たちは持ち物の分量やご家族の体格なども考慮しながら

収納について考えていきます。

間取り・動線・収納は、後から変えるのがむずかしい部分だからこそ、
プランニングの中で、整えていきます。


この先が素材選びや色合いなどについて考えていくことになります。

「順番」をしっかりと守って家づくりが進むと、自然と迷いにくくなっている。

その状況に気づいた時には、新しい環境で「暮らしている自分」が見えているはず。

「この色が好き」「こんな雰囲気にしたい」とぼんやり描いていたものが、

形や色、素材などがしっかりと見えてきます。

 

そのあとで、色・素材・照明を選ぶ理由

​​

 

間取りや動線、収納がある程度整ってから、
考えていくのが、色や素材、そして照明のことです。

 

インテリアの打ち合わせでは、「どんな色がいいですか?」
「この素材、素敵ですよね」といった話題が多く出てきます。

ここではまず、色や素材は空間の印象を大きく左右するものだということ。
暮らしの土台が整っていないまま選ばないように注意が必要です。
「なんとなく落ち着かない」「思っていた感じと違う」は避けたいですよね。


例えば、照明の場合だと、どこでどんな時間を過ごすのかによって、
ちょうどいい明るさや配置は大きく変わってきます。

 

私は明るさが均一になる照明計画はあえて避けています。

世界的に見ても日本の住宅の照明は明るすぎます。

部屋全体が隅から隅まで明るい。

空間でいうと、天井が一番白くて明るい。

そう。お気づきの方もいますよね。UFOのように光り輝く照明器具。

あとは、サイコロの目のように配置されたダウンライト。

三の目や四の目あたりが多い気がします。

私が実際にやっているのは「多灯分散」という、天井からの一灯吊りだけでなく、スタンドやブラケットを組み合わせる方法です。

使う色は電球色。オレンジ色の光です。温かみがあって、空間に奥行き感と立体感が生まれます。

持ち運びのできるスタンドも多く活用しています。灯りを重心を目線よりも低く置くのがポイントです。低い位置の灯りはとても大切にしています。

 

照明は、1日の暮らしが夜に傾くときに使うもの。

昼間のような明るさは不要だと考えています。

必要なところに、必要な灯りがあれば大丈夫です。

 

料理をしているとき、本を読んでいる時、家族と食卓を囲んでいるとき、眠りにつく時、
それぞれに合った光があることを実感します。

明るさが必要な場所にはしっかりと明るさを大切にしています。

 

空間と色や素材をしっかりと捉えて、暮らし方が見えていれば、
「これは必要」「これはなくてもいい」と、自然と判断しやすくなります。

 

だから、色・素材・照明は、家づくりの中でも後ろの方になってくるのです。

ここまでの順番が整っていれば、膨大な選択肢に振り回されることなく、
自分たちに合ったインテリアを、落ち着いて選べるようになります。

 

順番が整うと、「迷わない家づくり」になる

 

 

長々と書き綴ってしまいましたが、
インテリアは「センスや直感」だけで決めていくものではありません。

 

「どんな暮らしをしたいか」を大切にし、間取りや動線、収納を整える。
そのあとで色や素材、照明を選ぶ。

この順番で、家づくりを進めると、

途中で感じる「これでいいのかな?」という不安は、ずいぶん少なくなるはずです。

 

打ち合わせをしていても、この順番が共有できていると、
選択肢が多い場面でも、自然と答えが絞られていきます。

 

主婦としての立場から見ても、暮らしに合った選択ができている家は、
住み始めてからの満足度が高いと感じています。

家づくりは決めることが多く、迷ってしまうこともあります。
だからこそ、「迷わなくていい道筋」をつくっておくことが大切だと思っています。

それが、今回の「順番」です。

 

インテリアは、誰かの暮らしを真似するものではなく、自分らしいものにすること。
家づくりは、心地よい暮らしを形にするものだと考えています。

順番が整えば、もっとシンプルで、もっと安心して進められるはずです。

 

「センスがないから不安」そう思っている方ほど、

実はインテリアで大きな失敗をしにくいものです。

 

順番さえ間違えなければ、

家づくりはもっとシンプルで、もっと楽しいものになります。

 

これからのコラムでは、インテリアコーディネーターとしての視点と、

主婦としての実感を交えながら、暮らしに役立つお話をしていこうと思います。

 

家づくりに迷ったときのヒントとして、気軽に読んでいただけたら嬉しいです。

 

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