暮らしが整う工夫
暮らしが整う工夫
忙しい毎日でも、家の中が自然に片づいて、気持ちが整う。そんな住まいは、収納を増やすだけではつくれません。私たちが大切にしているのは、“暮らしの流れ”を先に整える設計です。家事・身支度・帰宅後の動きがスムーズになると、散らかりにくく、家の中のストレスが減っていきます。
しまう場所を「動きの途中」に用意する
片づけは、意志よりも距離で決まります。脱いだ場所の近くに収納があれば、自然に戻せる。
“しまうために歩かない”配置が、暮らしを整えます。
- 玄関:靴・上着・バッグ・鍵が一か所で完結
- 洗面:タオル・下着・日用品が取り出しやすい
- キッチン:ゴミ箱・家電・ストックが迷わない
動線は「最短」より「重ならない」を優先する
家事動線を短くするだけだと、家族の動きがぶつかりやすくなります。朝の洗面、帰宅後の手洗い、料理中の出入り。それぞれが気持ちよく動けるように、すれ違いの少ない動線を設計します。
“出しっぱなし”を前提に、見え方を整える
暮らしには、どうしても出しっぱなしになるものがあります。ランドセル、郵便物、充電器、常備薬、掃除道具。だからこそ、見える場所に「居場所」をつくる。隠すのではなく、散らからない見え方を整えます。
造作収納は「暮らしのクセ」に合わせてつくる
住まい手によって、持ち物も、しまい方も違います。私たちは打ち合わせの中で、暮らし方を丁寧に伺いながら、必要なら造作家具・収納を設計し、使いやすさを形にします。
造作キッチンは「家事の流れ」と「居場所」を整える
キッチンは、料理をする場所であると同時に、家族が自然と集まり、会話が生まれる“暮らしの中心”でもあります。造作キッチンは、見た目を整えるためだけのものではありません。
作業の順番・片づけ方・立つ位置・手が届く範囲まで丁寧に設計することで、
家事が滞りにくく、散らかりにくいキッチンになります。
- 作業スペースの幅と高さを、体格と使い方に合わせる
- ゴミ箱・家電・ストックの居場所を最初から決める
- “見せる/隠す”を整理して、出しっぱなしになりにくくする
- ダイニングとの距離感を整え、配膳と片づけをスムーズにする
毎日の負担が軽くなるだけでなく、「ここに立つと気持ちが整う」そんな居場所にもなっていきます。小さな“整う仕掛け”が、毎日を助ける暮らしが整う家は、派手な設備より、
「毎日ちょっと助かる工夫」が効いています。
- 置き場に迷わない“定位置”
- 片づけやすい扉の向きと奥行き
- 掃除しやすい納まり・床の見切り
- 家事が途中で止まらない作業スペース
暮らしは、家の形で整っていく
片づけを頑張らなくても、自然に整っていく。家族がそれぞれのペースで過ごしても、家の中が乱れにくい。そんな住まいを、対話を重ねながら一緒につくっていきます。